前回のコラムにて、人も組織も「不」が増えると、
基礎代謝が低下し、パフォーマンスに影響が出ることをお伝えしました。
職場における「不」を解消することで、職場の基礎代謝が改善し、
「組織の生産性が改善する」ことから、持続可能な「実力発揮型組織」につがなります。
職場の基礎代謝を改善するためのポイントとして、
能力と実力の違いについて考えてみましょう。
能力とは何でしょう。
実力とは何でしょう。
能力って、パソコンに例えると分かり易いかもしれません。
パソコンを購入する際に、CPUはインテルのCore i5以上、メモリは8ギガ以上、
ストレージはハードディスクやSSDなら○○○ギガ以上などどいう数値を参考にします。
CPUはパソコンの頭脳になる部分なので、その性能が高いほど処理するスピードは速くなります。
制御をしたり計算処理をしたり処理をする装置で、この装置の処理能力によって、パソコンで行うことが出来ることが変わってきます。
WEBサイトを見たりメールをする程度であれば、低い性能のCPUでも十分だそうですが、動画や画像処理など行う場合や、沢山のソフトを同時に利用する場合には、性能が高いCPUを使わないと、動作が遅くなったり、固まってフリーズしてしまいます。
パソコンを使う目的に合わせてCPUを選ぶことが大事だと言われます。
CPUと並んでパソコン選びのポイントとなるメモリは作業する机の大きさに例えると分かり易いです。
ストレージ(ハードディスク・HDD・SSD)はデータを保管する棚の大きさと例えられます。
パソコン選びにはこれら3つのスペックをバランスよく搭載したものが望ましい機種といわれています。
パソコンを使う目的に合う望ましいスペックのパソコンを購入すると、本当にサクサクと動いて気持ちが良いものです。
やりたい内容に丁度マッチしたスペックのパソコンを求めることが出来ると、コスパが良かった~~~!と満足するものですよね。
ところが購入当初はサクサク動いてくれているパソコンも、だんだんと動きが鈍くなってくることありませんか?
ソフトの更新、エラー、変なソフトをダウンロードした、ソフトを開きすぎてフリーズした、想定以上の処理をした。
などなど、色々な理由の中で、当初は快適に動いていたのが、いつの間にかパフォーマンスが下がってしまう。
こんなことの繰り返しがありませんか?
トラブルが発生した際に、適切な対応をしていれば、元の処理能力を維持できますが、対応を怠っているとどんどんと劣化してしまいます。
保有している能力(スペック)から生み出し発揮する成果(パフォーマンス)を実力と言えるのではないでしょうか。
これ例えてパソコンで考えましたが、個人においても組織においても、能力は高いのに、実力を発揮できていない例は沢山あるのではないでしょうか。
能力×〇〇=実力
という式が成り立つように思います。
能力× 不の存在 = 実力ダウン ↓
もあるでしょうし、反対に、
能力× 何か良いこと =実力アップ ↑
なんてこともあるでしょう。
例えば花粉症の時期ですと、涙がでたり薬で眠くなったりで、
能力 × 花粉症 =実力ダウン ↓
なんてことがあるとすれば、花粉症が「不健康」という要素になりますので、
この「不」を取り除くことが出来るようであれば、
実力=パフォーマンスを発揮出来るようになる、と考えられます。
こんな感じで、もともと保有している「能力」と、
発揮している「実力」との関係、
特に実力ダウンしているときに影響している「不」の存在について、
考えてみてはいかがでしょうか。
能力と実力の問題、もう少し続けて考えてみたいと思います。
職場の基礎代謝改善ファシリテーター
荒木康之
https://hrmirai.wordpress.com/author/hrmirai/