組織にも基礎代謝がある

先日からパーソナルトレーナーに指導してもらっています。

まあダイエットが主目的なことは間違いありません。

私生活と仕事の両面で持続可能な生活を目指すためには、専門家の指導が欠かせないと思ったからです。

幸いなことに事務所の近くで、理学療法士の方が開業しているパーソナルジムに出会い、その方の指導を受けることにしました。

自宅の体重計で測定できる各種の身体データから基礎代謝量が出されるのですが、1900Kcalくらいと出ています。

その数値に対して、身体測定アプリは基礎代謝がやや低いと判定を出していたのですが、私のトレーナーさんは非常に高いと驚いてくれました。

機械的に判断することも大事ですけど、多くの方の測定数値を見てきた専門家からすると、非常に珍しいパターンなのだそうです。

私の体系をご存じの方は肥満であることはご承知のことだと思います。

ですがトレーナーは測定結果と私の身体つきから相当筋肉量が多く、それが基礎代謝に大きく影響していると判断してくれました。

今後のトレーニングは、基礎代謝量を落とさず、筋肉量も落とさずに、体重を落としていこうということに。

私も専門家と言われる立場ではありますが、やはり専門家のアドバイスは大事だなとつくづく思いました。

 

鶴見隆史氏の著書「代謝を上げると健康になる」では「代謝が高い状態」と「代謝が低い状態」を以下のように整理しています。

◆代謝が高い状態
・活動的で、疲れにくい
・血行がよく、冷えとは無縁
・快眠快便で、肌質がいい
・きちんと食べているが、太りにくい

◆代謝が低い状態
・いつでもだるく、疲れやすい
・カゼを引きやすく、夏でも冷えを感じる
・便秘気味でよく眠れず、肌荒れが目立つ
・太りやすく、年齢よりも老けて見える

さらに、頭痛、肩こり、高血圧から、アトピー性皮膚炎、ぜんそく、ガンまで、
ほとんどの病気は代謝の悪化から生じるともいえるそうです。

この基礎代謝という考え方に着目し、企業経営においても「基礎代謝」の考え方を応用できるのではないかと考えたのが、沖縄人財クラスタ研究会の白井旬さんです。

「基礎代謝が高い」企業は良い状態が連動して続き、「基礎代謝が低い」企業は、好ましくないことが連続して起こる。

こういったことが見事に当てはまると白井さんは考えます。

「企業は人なり」そして「企業も人なり」

能力があっても「基礎代謝」が下がると「人」も「職場」も実力(パフォーマンス)が低下するのではないかということから、「職場の基礎代謝®」という考え方に至りました。

基礎代謝の低下による影響が、人と企業でどのように起こるかをまとめたのが次のスライドです。

血液の流れが悪い     ⇒  情報や指示が現場(第一線)まで届かなくなる

リンパの流れが悪くなる  ⇒  ミスやトラブルなどの情報が上がってこなくなる

汗をあまりかかなくなる  ⇒  汗をかく仕事をしなくなり、レスポンスが悪くなる

肌のハリ・ツヤがなくなる ⇒  既存の社員に輝きが失われ、採用力が低下する

太りやすく・疲れやすくなる⇒  動くこと、新しいことへの挑戦せず、成長が鈍くなる

イライラすることが多くなる⇒  外部・内部でトラブルや手戻りが多くなってくる

「情報や指示が現場(第一線)まで届かなくなる」と社長の想いや大切な情報が末端まで届かなくなり、支店社員や一般社員ほど冷えているようになります。

「ミスやトラブルなどの情報が上がってこなくなる」と、問題への対応が遅れがちになります。

「汗をかく仕事をしなくなる」と、他人・他部署の仕事に関わらなくなります。

「既存の社員に輝きが失われ、採用力が低下する」と活力が失われ、会社の魅力も低下します。

「動くこと、新しいことへの挑戦せず、成長が鈍くなる」と、新しいことが億劫になり、成長が鈍化します。

「外部・内部でトラブルや手戻りが多くなってくる」と、職場の雰囲気が悪くなり、離職者が増えることになります。

職場の基礎代謝®が下がると、スタッフ個々のパフォーマンス、会社全体の売上高や利益率、人材の採用・定着・育成力など多方面に大きな影響を及ぼします

 

職場の基礎代謝®

聞きなれない言葉だと思いますが、職場の基礎代謝が下がることへのマイナスの影響についてはご理解いただけるものではないでしょうか。

基礎代謝が下がるには必ず原因があります。

自分自身の体験からも、運動足や睡眠足、摂生、安からくるストレスが体重を増加させ、基礎代謝を下げていることは間違いありません。

人と同様に、組織においても、基礎代謝を下げている要因が分かれば、具体的に改善を図ったり、基礎代謝の低下を未然に防ぐことが出来るようになるのではないでしょうか。

締め切りに追われ、徹夜続きでの睡眠不足。

そのうえ真夜中に食事を摂るなどの不規則生活で、運動不足に陥るという良くありがちなパターン。

運動不足や睡眠不足、不摂生、不安というような「不」が増えたとき、基礎代謝が低下しています。

職場においてもこれと同様なことが起きているといえます。

職場における不が積み重なる  →  「基礎代謝」が低下する  →  パフォーマンスが低下する

という連鎖が起きていると考えられます。

人間と同じように職場においても基礎代謝の重要性を知っていただければ幸いです。

 

職場の基礎代謝改善ファシリテーター
荒木康之

書籍画像
新著「職場のトラブル対処法」発売中

私のブログはこちらでまとめてご覧いただけます。

https://hrmirai.wordpress.com/author/hrmirai/

ロゴ

横浜の賃金制度・人事 ・労務管理は株式会社ヒューマンリソースみらい

横浜の労働保険・社会保険の手続はプライバシーマークで安心の社会保険労務 士事務所みらい

コメントを残す