紹介採用は有効か?

紹介状

最近関与先様から人手不足のお悩みを聞く機会が増えていますが、
対策のひとつとして紹介制度を取り入れたいとの声を良く聞くようになりました。

バブル期にも同様な制度があったことを思い出しますが、制度の導入を考える企業が増えてきているようですね。

先週のメルマガの「お役立ち情報」欄でもご紹介していましたが、人材採用の支援を行うエン・ジャパン社が行った「リファラル採用(社員紹介)意識調査」があります。

これをみると他社ではどのように紹介制度を実施しているかを知ることが出来ますので簡単にその内容をご紹介しましょう。

この調査は501社の回答を集計したものですが、回答企業の8割が、従業員数300名以下の中小企業だったようです。

これによれば、「リファラル(社員紹介)による中途採用を実施していますか?」との質問に対して、62%の企業が実施していると回答しています。

その理由の上位は以下のとおりとなっています。

第1位 社員紹介で採用した社員は、入社後に定着・活躍しやすいため(59%)
第2位 採用コストを下げるため(56%)
第3位 採用成功の確率が高いため(51%)

紹介採用を実施している理由

具体的には、「紹介した社員も気に掛けてフォローしてくれるので、定着に繋がっている」「既存社員から職場環境などを聞き、納得した上で応募してくるため、短期間での離職は少ない」「紹介は紹介する人、される人、会社それぞれの信用でなりたっており、いい人材が集まりやすい」などのコメントが寄せられているようです。

ただし紹介採用の実績があるなかで、紹介採用を制度化しているかについては、1/3しか制度化はしていないようです。

 

ちなみに、リファラル採用が成功した場合の紹介した社員へのインセンティブは44%の企業で支給されており、具体的な支給額は「3万円~10万円」が52%で最多、「3万円以内」が28%と続いています。

採用サイトや紹介誌などの人材紹介会社に支払う費用を考えると、3万~10万が最多というのもうなづける数値です。

紹介のインセンティブ

ただ社員紹介には良いことばかりがあるとは限らないようですので、デメリットも知っておく必要がありそうです。

不採用による紹介した社員と応募者の関係悪化や、紹介した社員の退職による応募者のモチベーションダウン等がありそうです。

また貴重な意見として感じたのは、【社員は、良いところも見ているが、それ以上に厳しい会社の裏事情を見ているので、紹介してくれる人は稀である。】というものです。

紹介制度を採用したいと考える前に、自分の会社が友人を紹介したいと思えるような会社になっているかどうか家族や友人に自慢したいと思えるような会社になっているかどうか、について今一度考えてみる必要があるのではないでしょうか?

当社でも職場風土の意識調査をお引き受けすることがありますが、この点についてはかなり低い数値が目立つことが多くあります。

紹介制度を取り入れる前に、紹介したくなる会社にする
当たり前のようですが、まずはここが第一歩のようですね。

 

荒木

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