年休の管理をやり易くするには

20190115わかりやすい解説(年次有給休暇)

年次有給休暇の年5日取得義務について、前2回では仕組みについて解説しました。

最近ご相談で増えてきていることとして、どうやって管理していくのが良いか、運用面でのアドバイスを求められることが増えてきています。
運用面でまず検討することですが、従業員ごとに年休の日数を管理しなければなりません。

法律上、年休の付与日は入社後6か月経過した日が付与をする基準日となります。

従業員の人数が多い場合、一人一人の従業員の入社日が違いますので、基準日もバラバラになり ます。

これからは年に5日の取得の義務となることで、対象者が全員取得しているかの管理が重要にな ることからより複雑な運用が求められ、担当部署の負担が非常に煩雑になります。

そこで適正に年休を取得してもらいながら、担当部署の負担をどう軽減していくかが問題となり ます。

そこで考えられるのは、基準日を統一する方法で、3つの方法が考えられます。

第1のケース 基準日を年1回に統一する。

例えば10月1日にすべての従業員の基準日を統一する方法があります。

この方法の場合のメリットは、年休の取得状況の管理が非常にやりやすいということにつきます 。

年休の管理の需要なポイントは、年に5日取得しているかどうかです。

例えば9カ月経過した時点でほとんど未消化の場合、年間5日を消化できないことが十分予測さ れますので、この時点で取得時季を会社が指定するような管理になるでしょう。

年1回の統一基準日方式の場合は、消化と時季指定の管理が非常にスムーズに行いやすいという 一言に尽きます。

そのため年1回に基準日を統一したいというご相談が増えていることは事実です。

20190212年1回基準日

しかしこの方法にはデメリットもあることも把握しておく必要があります。

図にありますが、4月1日に基準日を設けている会社で、9月1日に入社した方がいる場合、1 回目の付与日は3月1日で10日の付与となり、翌月の4月1日は統一基準日となるので11日 の付与となります。

入社後7か月で21日の年休が付与されることになるので、社員の定着が良い会社の場合にはあ まり問題にはなりませんが、比較的従業員の入れ替わりが多いような会社の場合で退職時の年休 を消化などで負担が非常に多くなることが懸念されます。
第2のケース 基準日を年2回にする

第1のケースのデメリットを改称する方法として、基準日を年2回にする方法が考えられます。

例えば4月1日と10月1日の年2回基準日だとします。

その場合には図の9月1日入社のケースの場合、2回目の年休付与日が10月1日になるので退
職時の年休消化等の負担は減ります。

具体的な設定としては入社日が4月2日から10月1日までの場合、2回目以降の基準日を4月
1日に、入社日が10月2日から4月1日の場合は基準日を10月1日に設定します。

こうすることで入社7か月で年休21日ということは無くなり、最短で13ヵ月で21日の付与
となります。

統一した管理で楽をしたいが、従業員の入れ替わりがある程度予測される場合には導入を検討す
る価値がありそうです。

しかしこの方法のデメリットとしては、管理が複雑になる傾向があるということです。

出来ればシステム的に年休を管理したいところですが、年2回基準日方式に対応しているシステ
ムは限定的であろうと思われます。

正直当社で推奨している勤怠管理システムに付随する年休の管理については、年2回付与日に対
応していません。

そのため採用したくてもコストが非常に掛かってしまうことが考えられます。
第3のケース 勤怠の締めに合わせて基準日を月初などに統一する

中小企業の場合にお勧めしたいのはこの方式です。

入社日が月の途中であっても、賃金計算の期間の初日に付与日を統一すれば、ある程度の統一的 な管理が実現できます。

20190212月1回基準日

メリットはケース1や2のように、実質的に法定より多くの日数を付与することはほとんど発生 しません。

デメリットは年休の取得状況の管理が非常に煩雑になってしまうことです。

理想は毎月年休の取得状況を管理し、その都度年休の未消化が目立つ従業員に対し時季指定を行 わなければなりません。

年4回程度管理を行い、次の基準日まで残り3~5ヶ月の従業員に対しては時季指定を行うなど 簡便にする方法も考えられますが、年がら年中管理を行っていくイメージですので負担が大きく はなるでしょう。
以上のようなことで、煩雑となる管理を改称する方法としての基準日を統一する方法について、 3つの方法で考えてみました。

それぞれの会社の状況に応じて基準日の設定方法について検討してはいかがでしょうか。

 

荒木

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横浜の賃金制度・人事 ・労務管理は株式会社ヒューマンリソースみらい

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