5年後の最低賃金は1130円?

最賃 工程表

今年の最低賃金の引き上げでいよいよ東京と神奈川は1000円が目前になってきました。
東京と神奈川の最低賃金は来年は1000円を間違いなく超えますが、いったいどこまで最低賃金は上がるのでしょうか?
その考えるヒントとして参考になるのが働き方改革の工程表です。

政府は働き方改革実行計画において、賃金引き上げと労働生産性の向上に関し、最低賃金について記載しています。

これによると、「年率3%程度を目途として、名目GDPの成長率にも配慮しつつ引き上げ、全国加重平均が1,000円となることを目指す」とあり、政府の強い目標として掲げていることが判ります。

2016年には25円、2017年も25円、2018年は26円と大幅な上げ幅になっていますが、恐らくこのペースで上げ続けていくであろうことは容易に想像できます。

この表の下部にある矢印を見ると、最低賃金の引上げについては2023年まで引上げ続けていくことが示されています。

実際に今年の全国加重平均の最低賃金874円が毎年3%ずつ上がると仮定してみましょう。
以下のような数字になります。
2017年  848円
2018年  874円 +26円  3.1%

2019年  900円 +26円  3.0%
2020年  927円 +27円  3.0%
2021年  955円 +28円  3.0%
2022年  983円 +28円  2.9%
2023年   1012円   +29円  3.0%
これで分かるのは、2023年になると全国加重平均の最低賃金が1000円を超えるということです。

単純な掛け算での試算ですが、工程表の矢印が2023年まで実線で引かれており、それからは点線になっていることの意味が分かります。

引き上げ幅が今年と同じ26円を継続していくとしても、2023年には1000円を超えます。
同じように神奈川の最低賃金の上げ幅を予想してみましょう。
2017年  956円
2018年  983円 +27円  2.8%

2019年  1012円 +29円  3.0%
2020年  1042円 +30円  3.0%
2021年  1073円 +31円  3.0%
2022年  1105円 +32円  3.0%
2023年  1138円   +33円  3.0%
この通りに引き上げられるとは考えたくはありませんが、5年後の2023年には1130円を超える額になると予想されます。

ここまでになると、初任給を始めとした正社員の賃金体系にも大きな影響を及ぼして行くことになりかねません。

神奈川県中小企業団体中央会の調査による平成28年3月卒の初任給では高卒事務系で162,532円、大卒事務系で201204円です。

月の所定労働時間にもよりますが、1日8時間月20日勤務(年間休日125日)の場合では、最低賃金が1138円の場合には182080円が初任給の最低額になり、現状の高卒水準を大幅に超えることが判ります。

わが社には関係ないと思っていても、賃金水準が上がっていくことで賃金体系を維持できない可能性が高くなることを今から予想していかなければならないと思います。
デフレからの脱却を賃金引上げによって行おうとしている政策が続く限り、最低賃金が上がり続けていくことになるでしょう。

年次有給休暇の5日取得義務とか、労働時間の上限規制、同一労働同一賃金への対応もありますが、最低賃金の引上げという要因も加えて、人事労務政策を始めとした経営戦略を考えていくべき時になっていると思います。

 

荒木

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