最低賃金の影響が一番大きい県

 

今年の都道府県別の最低賃金が出そろいました。

全国の加重平均は874円(前年比26円増)、神奈川県は983円(同27円増)となり10月1日から適用となります。

最低賃金の改定にかかる影響を厚生労働省が調査した結果、なんと神奈川県が一番影響が大きいという結果が出ています。

最賃(遠藤健一)
先日横浜商工会議所の常議員会にて「最低賃金の状況と中小企業への影響について」と題して講演する機会に恵まれました。

そこでの内容について今回は少し紹介したいと思います。

厚生労働省では、毎年「最低賃金に関する実態調査」(賃金改定状況調査、最低賃金に関する基礎調査)を実施しています。

この調査は、総務大臣の承認を得て、最低賃金の改定審議をするための資料となる、労働者の賃金の実態を把握することを目的としています。

30人未満の労働者を雇用する事業主に対して毎年7月31日を期限として調査が行われています。

また賃金構造基本統計調査の特別集計によって、従業員5人以上の事業所に対する同様の調査も行われ、30人未満は小規模の、5人以上は全体的な事業所について判断する材料となっています。

これが色々と考えさせられる内容となっています。

最低賃金の影響を測る指標で「影響率」と「未満率」という言葉が使われています。

「未満率」とは、最低賃金額を改正する前に、既に最低賃金額を下回っている状態の労働者の割合を示します。

例えば今年であれば、現在の神奈川の最低賃金は956円ですが、現時点でこれを下回っている労働者の割合を言います。

「影響率」とは、最低賃金額を改正した後に、改正後の最低賃金額を下回ることとなる労働者の割合を示します。

今の賃金は時給に換算すると980円ですが、今年の改定で983円になれば最低賃金を下回ってしまいます。

このような場合が影響率に該当します。

ニッセイ基礎研究所が昨年10月に公表したレポートによると、ここ数年の大幅な引き上げによって、グラフが右肩上がりになり、未満率も影響率も年ごとに上昇し、最低賃金改定が経営に与える影響が大きくなっていることが判ります。

2016年での数値までのデータですが、昨年今年と更なる大幅な引き上げが行われていることから、二つの指標は更に高まっていることと推察します。

昨年の全国平均での影響率は小規模事業者の場合11.8%となってきており、8人に1人が最低賃金を割るリスクがあることを示しています。

次に都道府県で見てみましょう。

なんとなんと、都道府県別で一番に影響率が高いと出たのは、神奈川県でした。

全規模では9.1%、小規模に至れば18.3%です。

これはチョット無視できない数値ではないでしょうか!
働き方改革で、年休の5日消化の義務とか、労働時間の上限規制が適用となることに加え、最低賃金が更に上がることの影響の大きさは恐ろしいことになってしまうのではないかと懸念します。

規模や業種によってその影響も違うでしょうが、小規模の場合に約5人に1人が最低賃金ギリギリになっている事実は無視できません。

どの規模であっても、働き方を見直しし、生産性を上げていくことが経営の優先課題であることを端的に示している指標であろうと思います。
働き方改革とは生産性の向上を意味します。

経営トップを筆頭に全社挙げての対策が急務になっています。

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