時間単位の年次有給休暇をお勧めする理由

11時

働き方改革法案が成立した後で、どの企業も一番最初に対応しなければならないこと、それが年次有給休暇(年休)の年間5日消化することの事業主への義務です。

今の予定でいくと、来年4月1日からの改正施行と同時に、この年休の年間5日消化へ対応しなければなりません。

全ての事業主が対象であること、法改正で一番早い時期に対応しなければならないことから、多くの事業主にとって経営への対応は非常に大きいことは間違いありません。

 

昨年12月27日に公表された厚生労働省の就労条件総合調査の概況によると、年休の取得日数は労働者一人平均9.0日、取得率は49.4%となっております。

これだけから判断すれば、年休の年間5日消化義務は問題なく実施できるような感じがすると思います。

しかしこの統計を鵜呑みにすることはとても出来ないことは、このコラムを読む皆さん自身が良く理解出来るのではないでしょうか?

前回のコラムでも(同様の発言をしているので詳しいデータは差し控えますが、民間労働者の大多数が勤務する実態に基づかない調査をベースに、政策を推進していることになっていないか懸念されるところです。

 

前回はその対策としての計画的付与に触れましたが、今回は時間単位の取得について考えてみたいと思います。

年休は本来一日単位で取得するものとして、労働基準法第39条に定められています。

そして平成22年4月1日から改正施行された労働基準法の第39条第4項としてにて、時間単位の取得が規定されました。

法の趣旨として、年休の取得は労働者の健康で文化的な生活の実現のためとされているで、たった1時間だけ年休を取得することが、健康になるとは到底思えません。

だから年休の時間単位の取得という制度が出来たとき、非常に違和感を感じたものでした。

また時間単位での年休の管理など到底難しく、一部の大企業を除いては到底不可能であると思っていました。

 

しかし、今回予定されている年5日の消化の義務に対応することに加え、各事業主が人手不足で苦労している解決への策としても、時間単位の年休取得は非常に大きいものと考えます。

また昨今様々なクラウド型の勤怠管理システムが出てきたお蔭で、非常に簡単に、負担少なく時間単位の年休を管理することが可能になってきたのです。

よって今回のコラムでも、法改正対応として働き方改革の第一歩である年休取得の有効策としてお勧めしたいと思います。

 

年休の時間単位の取得については事業場で労使協定を締結すれば、1年に5日分を限度として時間単位で取得できるようになります。
時間単位年休の仕組み
この労使協定は労働基準監督署への届け出は無用です。

労使協定では下記について定めます。
①時間単位年休の対象労働者の範囲
②時間単位年休の日数
③時間単位年休1日の時間数
④1時間以外の時間を単位とする場合はその時間数

①時間単位年休の対象労働者の範囲
対象となる労働者の範囲を定めます。
仮に一部を対象外とする場合は、事業の正常な運営との調整を図る観点から労使協定でその範囲を定めることとされています。
ただし、取得目的などによって対象範囲を定めることはできません。

例)
◯工場のラインで働く労働者を対象外とする ⇒ 事業の正常な運営が妨げられるのは可
×育児を行う労働者に限る ⇒ 取得目的による制限なので不可。

 

②時間単位年休の日数
5日以内の範囲で定めます。
前年度からの繰越があるが場合には、当該繰り越し分を含めて5日以内となります。

 

③時間単位年休1日の時間数
1日分の年次有給休暇に対応する時間数を所定労働時間数を基に定めます。
時間に満たない端数がある場合は時間単位に切り上げてから計算します。

例)
一日の所定労働時間が7時間30分である場合
⇒7時間30分を切り上げて一日8時間とする
⇒8時間×5日=40時間分の時間単位年休
(7時間30分×5日=37時間30分ではありません)

 

④1時間以外の時間を単位とする場合はその時間数

例えば「2時間」などと記入します。

 

実は弊所でも、今年1月から時間単位年休を導入しました。

理由は隠れた要望として、時間単位年休への要望が強かったことがあります。

弊所の職員さんは子育てをしながら働いている人たちが多いのですが、学校等との懇談、PTA、学童、保育園、地域、お子さんの具合などなど、様々なことが発生します。

従来から半日単位での取得は認めていましたが、時間単位というより柔軟に年休が活用が出来ることで、対応がしやすくなるであろうと考えました。

実際に導入してからの取得事例は数例にとどまりますが、使いやすくなり好評であることは間違いありません。

年休の時間単位の付与は、健康への配慮というよりも、文化的な生活の実現には大いに貢献していると日々感じているところです。

 

また導入を決断できたのは、弊所で使用している勤怠管理システムが時間単位の取得に対応したことがきっかけでした。

有休の管理については、管理者である自分がアナログで管理することの面倒さ、難しさに悩んでいましたので、勤怠管理システムを導入し、そのシステムが時間単位年休に対応したことは渡りに船でありました。

お蔭で管理者としても負担なしに制度が導入出来ています。

 

時間単位年休を導入していくことで、従業員の満足度が上がるのであれば、人手不足対策にもつながることが大いに期待できると言えるでしょう。

 

弊所では勤怠管理システムの導入サポートをしております。
タッチオンタイムhttps://www.kintaisystem.com/

時間単位年休の導入と併せて検討してみてはいかがでしょうか?

 

荒木

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横浜の賃金制度・人事 ・労務管理は株式会社ヒューマンリソースみらい

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