人間いつまで成長するか

LIFE SHIFT

子を持つ親として、「子どもからなんで勉強しなければいけないの?」と言われてどう答えますか?

早く大人になって勉強をしなくても良くなりたい、とも子どもは言います。
人生100年時代と言われる中、どう言ってあげるべきなのでしょうか?

 

皆さんそれぞれに人生を歩んできていますから、私が何か申し上げることではありません。

勉強することの意味はなに?をどう考えるか。

うちの娘は悪い点数を取ると部活を止めなければならないから、といった目先のこともあり、岐路に立った時に人生の選択肢を多くしたいからという親の言う言葉に応えようとする気持ちもあり、様々な要因が有ろうかと思います。

何のために勉強をするか、
その問いと同じようなこととして、
何のために人は成長しようとするのか、
ということもあろうかと思います。

 

でも人事制度や賃金制度、或いは研修などを行っていて感じることは、どこかで成長を自ら止めてしまっているなと感じる人と、いくつになっても成長しているなと感じる人と二極化しているような気がすることがあります。

20代から30代は仕事を通じて成長をしていこうと、多くの人が思っているでしょうが、いつからか、どこからか、成長を求めなくなっていこうとする時点があるように思えます。

20年くらい昔のことですが、若い世代から活躍していたの幹部社員の方々が、今の私の年齢よりも若い50代前半の時に、もう非常に疲れ切っているように思える人たちが沢山いました。

今であれば70歳前後の方々と思うのですが、どこでどのように暮らしているのか気になります。

最近伺う関与先様でも、そんな感じを思い出させる社員に出会うこともあります。

 

パーソル研究所から先日出されたレポートで、
『キャリアの曲がり角は42.5歳 ミドル・シニア正社員と成長の関係』というものがありました。

成長をしていこうと志向していくのは、年齢によって下がっていくものではなく、むしろいったん下がった成長志向は40代後半から上がっていくそうです。

一方で成長を実感として感じているのは35-39歳までの世代は21.0%であるのに対し、50-59歳は13%と低下しているそうです。

この調査では成長ということと、キャリアということを、勤労の世代と結びつけて考えているのかなとも思いますが、60歳や65歳を仕事する年代の終わりと結び付けていくことの意識が強いのかなとも感じました。

 

自分自身のことですが、社会保険労務士の勉強を始めたのが40代前半でした。

この時に思ったのは、なんて自分の頭は固いのだろうかということです。

記憶力が弱くなっているだけでなく、理解力についても固定観念に捉われ、法律の文章に馴染めないで覚えられずに非常に苦労していました。

でも何とか試験に合格したことで得ることが出来た新しい知識と経験が、その前の仕事で学んだことに加わって、今のお仕事をさせて頂けることにつながっています。

幸いなことに40代のこの頃に、一度人生をリセットする経験をしたことが、その後の私の成長にとって大きな機会を得ていることは間違いありません。

 

『LIFE SHIFT』の著者リンダ・グラットン氏は、人生100年をどうポジティブに生きるかについて説いています。

日本がこの先迎える少子高齢化の世界において、子供たちに自分の余生を支えてもらう生き方ではなく、自分で自分の成長をいつまでも楽しみながらチャレンジし続けていく生き方を求めていくようになるのではと思います。

 

先日は横浜で有名な写真家の森日出男さんが古希を迎えましたが、いよいよ増々元気盛んに大活躍しています。

人生の様々な時点で、その時々に応じた働き方というものがあります。

しかし自らのキャリアの終焉を、自らが設定していくような生き方働き方をしていくような時代にはならないと思います。

どう自らのキャリアを継続し、気づいていけるか、それは永遠のテーマであり、それに向けて日々勉強成長の毎日であろうと思う歳の瀬です。

形は変えようとも、一生が成長なんでしょうね。

 

荒木

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